愛知県は葬儀・告別式の前に火葬を行う「前火葬」（骨葬）と、同時に行う「後火葬」の地域が混在します。火葬の順番以外にも、愛知県には各地域ごとにしきたりや風習が分かれている点が特徴。特に食べ物にまつわる風習が多く、尾張（名古屋）地方の「涙汁」や三河地方の「茶碗割り」などが有名です。 平均葬儀費用は125.6万円で全国18位。飲食や返礼品、お布施の費用などはいずれも全国平均をやや下回る程度ですが、参列者の人数が全国41位とかなり低い水準です。地域によっては、遺族・親族のみが参列するというしきたりもあり、親しい人で静かに見送りたいという愛知県民の思いが読み取れるでしょう。 葬儀業を主業とする事業所の数は443カ所です。三大都市・名古屋を擁することもあり、東海地方では最も多くの事業所があるので、周辺で求人を探している人はまず調べておきたい県と言えるでしょう。

映画『おくりびと』で一気に世間に知られることになった納棺師。別の呼称として、「湯灌師（ゆかんし）」とも呼ばれます。旅立ちの準備のために「故人を棺に納める儀式」を執り行うのが納棺師の仕事ですが、具体的には、ドライアイスなどでご遺体の腐敗の進行を抑える、含み綿などで表情を整え、顔・髭剃りや整髪、死化粧をする、経帷子などの旅立ちの衣装（死装束）にお召し替えする、といったことを行います。

納棺師、湯灌師とは？仕事内容を解説