前回インタビューから約2年、葬祭業界の中でも特に人材育成に力を注ぐ株式会社八光殿に2度目のインタビューを行いました。
2023年11月に株式会社ティアとの資本提携により、ティアの傘下となった同社。
今回は、資本提携から1年が経過した現在の状況を伺いました。前回インタビューで伺った内容と変わらない点と大きく変わった点など、必見の内容となりました。
若い世代の方たちが、(故人様を)送る時間と送られる時間を大切にし、葬儀に真摯に取り組んでいる姿は本当に素晴らしいです。そうした人たちが長く働き、幸せを感じられる環境を作るには、仕事だけでは十分ではありません。だからこそ、業界全体が変わらなければならないと思っています。
私は、東京ビッグサイトやインテックス大阪などで行われる新卒者向けの合同企業説明会に積極的に参加しています。社長自らが会社説明会の冒頭から話すのは珍しいことかもしれませんが、私はその場で八光殿の話をするのは1割程度にとどめています。残りの時間では、働くことの意味や就職活動に向けての心構え、そして葬祭業界の魅力や可能性についてお伝えしています。
葬祭業界では珍しく新卒者向け合同企業説明会にも積極的に参加。社長自らが就活生に向けて発信。
残念ながら、これらの説明会に参加している葬祭業界の企業はほとんどありません。それが、この業界の大きな課題だと感じています。業界全体が「葬儀とは何か」「この業界の未来像」についてもっと伝えるべきです。大手企業が率先してこのような場に参加し、業界の魅力を発信していくことが必要だと強く思います。
また、従業員が成長を実感できる機会や仕組みを業界全体でさらに充実させる必要があります。人に寄り添う仕事をしているにもかかわらず、会社が従業員に寄り添えていない現状があるとすれば、それは本末転倒です。
例えば、従業員が疲弊し、休みの日には昼まで寝てしまい、家族と過ごす時間を十分に取れないような状況では、本当の意味で家族に寄り添うことが難しくなってしまいます。だからこそ、会社が従業員にとっての「ワーク・ライフ・バリュー」を大切にし、一人ひとりの価値観や生活スタイルに合わせた支援を提供できるよう、業界全体で取り組むべきだと考えています。
ありがとうございます。
親会社である株式会社ティアの代表 冨安様も似たようなことをおっしゃっています。
この考え方が貴社とティアさんのM&Aに影響を与えたのでしょうか。
西川:ティアさんとの提携よりも前の2021年3月に、当社は日本産業推進機構(NSSK)と資本業務提携を結びました。その後、NSSKが私たちをどこに売却するかを決定し、複数の候補企業の中から最終的にティアさんが選ばれました。ですから、ティアさんの傘下に入ることを八光殿が決めたわけではありません。
その後、ティアさんについて知る機会を得て、事前に冨安社長ともお話をする中で「自分たちと似ている部分が多い」と強く感じました。
ティアさんの『日本で一番「ありがとう」と言われる葬儀社』という理念は、私たちが掲げる『八方善し』や『日本一「ありがとう」が響きあう会社』と共通する部分が多く、大きな共感を覚えました。
ティアさんのことを知れば知るほど、今回の提携は非常に良い形で実現できたと思っています。
少し時間を巻き戻します。この1年を振り返っていかがですか。
西川:提携後のこの1年間は本当に大変でした。
ティアさんは上場企業ですので、決算の頻度が年1回から四半期ごとに変更された点が特に大きかったです。この業務量とスピード感は、私たちにとって未知の領域でした。
また、M&A後の統合作業として、PMI(業務統合)のプロジェクトを立ち上げました。ティアさんと八光殿のシナジーをどのように生かすかを議論し、ドミナント戦略や商品戦略、コンプライアンスなど、6~7つの分科会を設けました。この分科会では、首脳陣だけでなく、ティアさんと八光殿のメンバーが一緒になって調整を進めました。ティアさんは「こうやりなさい」と一方的に押し付けるのではなく、互いの強みをどのように生かすかを重視してくれました。
その中で、財務経理や広告宣伝といった分野において、ここ1年半以内に入社した中途採用の社員たちが大活躍してくれました。これらの若いリーダーたちは、この1年で多くの新しいことを学び、存分に力を発揮してくれています。彼らは社内でも非常に目立つ存在となり、周囲からも高く評価されています。
社内での存在感が増したわけですね。
西川:かねてから私は、人事において「社員自身も気づいていない強みを見つけ、それを生かせるような仕事を与えることが大切だ」と考えています。その仕事を乗り越えることで、本人も自身の強みを自覚するようになり、さらなる成長につながる。これが私の理想とする人事の在り方です。
今回のティアさんとの提携によって、図らずもそのような環境が生まれました。社員たちは、ティアさんに後れを取らないよう必死に挑戦し、困難を乗り越えてきました。
新しい取り組みは大変でしたが、私一人では提供できなかったような厳しい環境を、ティアさんとの提携がもたらしてくれました。それが社員の挑戦を促し、成長の機会となったのです。
苦しい1年ではありましたが、その中で私も知らなかった社員一人ひとりの強みを知ることもでき、新たな可能性を引き出すことができた点は本当に感謝しています。
ティアさんとの提携で、より強い八光殿になったのですね。今後は、八光殿をどのように成長させていく計画なのでしょうか。
西川:今期の売上が約29億円後半ですが、来期には33億円超えを目指しています。そして中長期的には、2034年までに売上63億円、経常利益13億円という目標を掲げています。
特に、ティアブランドの全国展開を支える役割として、大阪や近畿での出店を加速させる計画です。そこを当社が担う予定であり、こうした希望や目標を共有する中で、社員たちの結束力も一段と高まっていると感じています。
プラスの影響がたくさん出ているんですね。提携により葬儀現場やサービス部分での混乱はありましたか。
商品の変更に対応するために、ティアさんは会員制度やプランについて丁寧な研修を提供してくれています。親会社からの研修というと身構えがちですが、ティアさんは同じ目線、むしろ少し下から接する姿勢で現場に臨んでくれました。そのおかげで、現場同士の円滑な交流が促進され、結果として会社全体で自然に一体感が生まれました。
統合作業において現場が最も時間がかかると思っていましたが、実際には現場が最も早く一体感を形成しました。
現場目線での混乱はなかったわけですね。ちなみに一部エリアの会館のみティアに名前が変わった理由はなんですか。
リネームした「ティア門真大東」
西川:北河内エリアの会館をティアの名前に変えたのは、このエリアはティアさんの会員数が圧倒的に多かったためです。以前は、八光殿の会館を通り過ぎてティアさんの会館に行かれるお客様いたり、その逆のケースがあったりもしました。そこで、両方の会館をどちらの会員様も利用できるようにすることで、お客様の利便性が向上すると考えリネームを決めました。この「お客様立場主義」は、社員全員が理解し、迅速に対応してくれました。
ティアさんとの提携の中で、八光殿が進んでいる点はどういったところでしたか。
例えば、採用については「葬祭ジョブ」のこともお話ししました。「葬祭ジョブさんがご紹介してくださる方はとても優秀だから」と伝えると、非常に関心を持たれていました。
また、次の取締役会でアルムナイ採用制度の決裁をいただく予定です。この制度は、退職した社員が会社と良好な関係を築き続け、再び活躍できる場を提供する仕組みです。ティアさんにはまだこの制度がありませんが、私たちは「生きがいを大切にする」という理念の一環として導入します。この取り組みにティアさんも大変興味を持たれており、謙虚に耳を傾けてくださっています。
親会社の後を追うだけではない関係性なのですね。これからの課題だと考えている点はありますか。
西川:そうですね。売上や収益性、会社の安全性といった部分では、ティアさんと一緒になってかなり強くなりました。社員の皆さんもその点では安心していると思います。ただ、今後の出店や拡大を進めるうえで、やはり優秀な人財の確保が大きな課題だと感じています。
特に「お葬式ができる人」だけでなく、「お葬式もでき、未来を見据えた広い視野を持つ人財」が求められます。しかし、そうした人財はこの業界にはまだ少ないのが現状です。そのため、転職を考えている人だけでなく、転職という選択肢を持っていない人にもアプローチする必要があります。これは私たちにとっても、業界全体にとっても重要な未来のミッションだと思います。
確かにその通りですね。その話も先ほどのアルムナイ採用制度に繋がりますね。
西川:そうですね。
例えば、Aさんが何らかの理由で八光殿を退職したとします。ありがたいことに、同業他社に転職するケースは少なく、多くの場合異業種に挑戦し、新たな力を身につけています。そしてその力を、八光殿を退職した当時には持っていなかった新たな強みとして成長させています。喧嘩別れではなく、良好な関係を保ちながら新たな経験を積んだ彼らが戻ってくる時、それは以前の彼らとは異なり、より深く「進化」した形で戻ってきてくれるのです。
私は「シンカ」という言葉には4つの側面があると考えています。それは、「進化」「新化」「深化」、そしてそれらを経て初めて生まれる「真価」です。アルムナイ採用制度は、これらの「シンカ」を経験した人たちが八光殿に新たな価値をもたらす仕組みになると確信しています。
アルムナイ採用制度がうまく機能するといいですね。
最後に、経営者としての思いや、会社を通じて実現したい未来についてお聞かせください。
当社には「クレド」があります。これは、八光殿の理念や価値観をまとめた指針のようなものです。このクレドを追い求めることで、私自身も人生が豊かになったと感じています。忙しい日々の中でも、少し温かみを感じたり、心に余裕を持てたりする瞬間が生まれます。たまにサウナに行ってリフレッシュしたり、新しい気づきを得たりすることも、その一環だと思っています。
八光殿本社エントランスに大きく飾られたフラワー装飾の意匠。取引先生花店から贈られたもの。
当社のミッションは『しあわせ社会の創造』です。クレドの「ありたい姿」という項目には、「お葬式」という言葉は一切含まれていません。それは、お葬式の件数や規模ではなく、社員やその家族、そして関わる全ての人が幸せを感じられる社会を目指しているからです。実現するのは決して簡単ではありませんが、この姿勢を持ち続けることが、最終的には一人ひとりの幸せにつながると信じています。
綺麗ごとだと思われるかもしれません。しかし、綺麗ごとを目指さなければ、正しい方向へ進むことはできません。正しいことを一歩ずつ積み重ねていく。それが八光殿であり、私たちが進む道だと信じています。
ありがとうございました。
2023年11月に株式会社ティアとの資本提携により、ティアの傘下となった同社。
今回は、資本提携から1年が経過した現在の状況を伺いました。前回インタビューで伺った内容と変わらない点と大きく変わった点など、必見の内容となりました。
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株式会社八光殿
代表取締役社長:西川 正章さん
2023年に代表取締役社長に就任。
「しあわせ社会の創造」を目指し、同社の経営の舵を取る。
代表取締役社長:西川 正章さん
2023年に代表取締役社長に就任。
「しあわせ社会の創造」を目指し、同社の経営の舵を取る。
葬祭業界を広げるための挑戦と課題。次世代に葬祭業界の魅力を伝える。
西川:葬祭業界はもっと広げていくべきだと感じています。そして、働く従業員の価値ももっと高めたいとも考えています。若い世代の方たちが、(故人様を)送る時間と送られる時間を大切にし、葬儀に真摯に取り組んでいる姿は本当に素晴らしいです。そうした人たちが長く働き、幸せを感じられる環境を作るには、仕事だけでは十分ではありません。だからこそ、業界全体が変わらなければならないと思っています。
私は、東京ビッグサイトやインテックス大阪などで行われる新卒者向けの合同企業説明会に積極的に参加しています。社長自らが会社説明会の冒頭から話すのは珍しいことかもしれませんが、私はその場で八光殿の話をするのは1割程度にとどめています。残りの時間では、働くことの意味や就職活動に向けての心構え、そして葬祭業界の魅力や可能性についてお伝えしています。
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また、従業員が成長を実感できる機会や仕組みを業界全体でさらに充実させる必要があります。人に寄り添う仕事をしているにもかかわらず、会社が従業員に寄り添えていない現状があるとすれば、それは本末転倒です。
例えば、従業員が疲弊し、休みの日には昼まで寝てしまい、家族と過ごす時間を十分に取れないような状況では、本当の意味で家族に寄り添うことが難しくなってしまいます。だからこそ、会社が従業員にとっての「ワーク・ライフ・バリュー」を大切にし、一人ひとりの価値観や生活スタイルに合わせた支援を提供できるよう、業界全体で取り組むべきだと考えています。
ありがとうございます。
共通の理念がつなぐ、株式会社ティアとの新たな出発。
ここまでのお話で、業界全体を変えたいという理念が強く感じられます。親会社である株式会社ティアの代表 冨安様も似たようなことをおっしゃっています。
この考え方が貴社とティアさんのM&Aに影響を与えたのでしょうか。
西川:ティアさんとの提携よりも前の2021年3月に、当社は日本産業推進機構(NSSK)と資本業務提携を結びました。その後、NSSKが私たちをどこに売却するかを決定し、複数の候補企業の中から最終的にティアさんが選ばれました。ですから、ティアさんの傘下に入ることを八光殿が決めたわけではありません。
その後、ティアさんについて知る機会を得て、事前に冨安社長ともお話をする中で「自分たちと似ている部分が多い」と強く感じました。
ティアさんの『日本で一番「ありがとう」と言われる葬儀社』という理念は、私たちが掲げる『八方善し』や『日本一「ありがとう」が響きあう会社』と共通する部分が多く、大きな共感を覚えました。
ティアさんのことを知れば知るほど、今回の提携は非常に良い形で実現できたと思っています。
少し時間を巻き戻します。この1年を振り返っていかがですか。
西川:提携後のこの1年間は本当に大変でした。
ティアさんは上場企業ですので、決算の頻度が年1回から四半期ごとに変更された点が特に大きかったです。この業務量とスピード感は、私たちにとって未知の領域でした。
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その中で、財務経理や広告宣伝といった分野において、ここ1年半以内に入社した中途採用の社員たちが大活躍してくれました。これらの若いリーダーたちは、この1年で多くの新しいことを学び、存分に力を発揮してくれています。彼らは社内でも非常に目立つ存在となり、周囲からも高く評価されています。
社内での存在感が増したわけですね。
西川:かねてから私は、人事において「社員自身も気づいていない強みを見つけ、それを生かせるような仕事を与えることが大切だ」と考えています。その仕事を乗り越えることで、本人も自身の強みを自覚するようになり、さらなる成長につながる。これが私の理想とする人事の在り方です。
今回のティアさんとの提携によって、図らずもそのような環境が生まれました。社員たちは、ティアさんに後れを取らないよう必死に挑戦し、困難を乗り越えてきました。
新しい取り組みは大変でしたが、私一人では提供できなかったような厳しい環境を、ティアさんとの提携がもたらしてくれました。それが社員の挑戦を促し、成長の機会となったのです。
苦しい1年ではありましたが、その中で私も知らなかった社員一人ひとりの強みを知ることもでき、新たな可能性を引き出すことができた点は本当に感謝しています。
ティアさんとの提携で、より強い八光殿になったのですね。今後は、八光殿をどのように成長させていく計画なのでしょうか。
西川:今期の売上が約29億円後半ですが、来期には33億円超えを目指しています。そして中長期的には、2034年までに売上63億円、経常利益13億円という目標を掲げています。
特に、ティアブランドの全国展開を支える役割として、大阪や近畿での出店を加速させる計画です。そこを当社が担う予定であり、こうした希望や目標を共有する中で、社員たちの結束力も一段と高まっていると感じています。
プラスの影響がたくさん出ているんですね。提携により葬儀現場やサービス部分での混乱はありましたか。
現場から生まれる一体感と、お客様立場主義の実現。
西川:八光殿のすべての会館が『ティア』に代わったわけではなく、働く仕組みやスタイルについては今も八光殿のままです。ただ、大東市、門真市、四条畷市にある会館は『ティア』の名前にリネームされました。制服やスタッフはそのままですが、取り扱う商品はティアの商品に変更されています。商品の変更に対応するために、ティアさんは会員制度やプランについて丁寧な研修を提供してくれています。親会社からの研修というと身構えがちですが、ティアさんは同じ目線、むしろ少し下から接する姿勢で現場に臨んでくれました。そのおかげで、現場同士の円滑な交流が促進され、結果として会社全体で自然に一体感が生まれました。
統合作業において現場が最も時間がかかると思っていましたが、実際には現場が最も早く一体感を形成しました。
現場目線での混乱はなかったわけですね。ちなみに一部エリアの会館のみティアに名前が変わった理由はなんですか。
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ティアさんとの提携の中で、八光殿が進んでいる点はどういったところでしたか。
ティアも注目するアルムナイ採用制度の可能性とは?
西川:進んでいるかどうかは分かりませんが、八光殿にはティアさんから「どういうことをやっているの?」と興味を持っていただける部分もあります。例えば、採用については「葬祭ジョブ」のこともお話ししました。「葬祭ジョブさんがご紹介してくださる方はとても優秀だから」と伝えると、非常に関心を持たれていました。
また、次の取締役会でアルムナイ採用制度の決裁をいただく予定です。この制度は、退職した社員が会社と良好な関係を築き続け、再び活躍できる場を提供する仕組みです。ティアさんにはまだこの制度がありませんが、私たちは「生きがいを大切にする」という理念の一環として導入します。この取り組みにティアさんも大変興味を持たれており、謙虚に耳を傾けてくださっています。
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西川:そうですね。売上や収益性、会社の安全性といった部分では、ティアさんと一緒になってかなり強くなりました。社員の皆さんもその点では安心していると思います。ただ、今後の出店や拡大を進めるうえで、やはり優秀な人財の確保が大きな課題だと感じています。
特に「お葬式ができる人」だけでなく、「お葬式もでき、未来を見据えた広い視野を持つ人財」が求められます。しかし、そうした人財はこの業界にはまだ少ないのが現状です。そのため、転職を考えている人だけでなく、転職という選択肢を持っていない人にもアプローチする必要があります。これは私たちにとっても、業界全体にとっても重要な未来のミッションだと思います。
確かにその通りですね。その話も先ほどのアルムナイ採用制度に繋がりますね。
西川:そうですね。
例えば、Aさんが何らかの理由で八光殿を退職したとします。ありがたいことに、同業他社に転職するケースは少なく、多くの場合異業種に挑戦し、新たな力を身につけています。そしてその力を、八光殿を退職した当時には持っていなかった新たな強みとして成長させています。喧嘩別れではなく、良好な関係を保ちながら新たな経験を積んだ彼らが戻ってくる時、それは以前の彼らとは異なり、より深く「進化」した形で戻ってきてくれるのです。
私は「シンカ」という言葉には4つの側面があると考えています。それは、「進化」「新化」「深化」、そしてそれらを経て初めて生まれる「真価」です。アルムナイ採用制度は、これらの「シンカ」を経験した人たちが八光殿に新たな価値をもたらす仕組みになると確信しています。
アルムナイ採用制度がうまく機能するといいですね。
最後に、経営者としての思いや、会社を通じて実現したい未来についてお聞かせください。
社員の幸せを基盤に『しあわせ社会の創造』を目指す。
西川:社員一人ひとりには、それぞれ異なる背景があります。その背景を抱えながらも会社に来てくれることに、私はいつも感謝しています。そして、その背景を大切にしながら、社員には心から良い人生を送ってほしいと願っています。これが私の基本的な想いです。当社には「クレド」があります。これは、八光殿の理念や価値観をまとめた指針のようなものです。このクレドを追い求めることで、私自身も人生が豊かになったと感じています。忙しい日々の中でも、少し温かみを感じたり、心に余裕を持てたりする瞬間が生まれます。たまにサウナに行ってリフレッシュしたり、新しい気づきを得たりすることも、その一環だと思っています。
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綺麗ごとだと思われるかもしれません。しかし、綺麗ごとを目指さなければ、正しい方向へ進むことはできません。正しいことを一歩ずつ積み重ねていく。それが八光殿であり、私たちが進む道だと信じています。
ありがとうございました。