家族葬ホール「小さな森の家」を中心に事業拡大を進める同社では、IPO準備やM&Aなどを背景に、人事の役割も大きく変化しています。
採用の最前線で何を見ているのか?どのような人材を求めているのか?新卒・中途採用のリアルから、組織づくりの考え方まで詳しく伺いました。

人事総務部 西村 泉(にしむら いずみ)さん
人材業界で10年以上、採用に携わり中途・新卒双方を経験。
人事としての領域を広げたいという想いから金宝堂へ入社。現在は新卒採用を中心に、労務や勤怠管理、IPO準備など幅広い業務に取り組んでいる。

人事総務部 山崎 誠(やまざき まこと)さん
出版業界にて編集職を経験後、金宝堂のWeb制作部門へ入社。
複数の事業に携わった後、人事部門へ異動し、現在は中途採用を中心とした採用戦略の推進を担っている。
異業種から人事へ。10年のキャリアで見た会社の成長。
続いて、山崎様のご経歴と現在の業務について教えてください。山崎:現在は中途採用をメインで担当しています。紹介会社さんや求人媒体を通じて、正社員・パート含めて各職種の採用を行っています。
もともとは別職種からのスタートと伺いました。
山崎:そうですね。もともとは出版の編集をやっていて、その流れで当社のWeb制作に関わる部署に入社しました。その後、墓石事業の立ち上げに伴って異動し、さらに2024年から現在の人事や採用に携わる部署に移っています。
かなり幅広いご経験ですね。入社されて何年目ですか。
山崎:今10年目です。
複数の事業部を経験されてきた中で、得たものはありますか。
山崎:そうですね。入社前とは全く違う職種ばかり経験しているので、常に学ぶことが多い環境でした。
それと、会社の成長スピードは強く感じています。私が入社した頃とは規模も全然違いますし、新しい部署がどんどん立ち上がっていくのを実際に見てきました。
その中で自分自身も新しい業務に関わらせてもらえたので、非常に良い経験をさせてもらっていると感じています。
会社の成長に伴って、ご自身の役割や意識も変わりましたか。
山崎:変わりましたね。単純に業務量が増えるだけでなく、人もどんどん増えていくので、その分責任も大きくなっていきます。その中で、自分は比較的長く在籍している立場でもあるので、困っている人がいれば支えられる存在でありたいという意識が強くなりました。
山崎:ベースは前任者のやり方を踏襲していますが、会社の成長に伴って採用の重要性はかなり高まっていると感じています。特にどの部署でどんな人材が必要か、経験者をどう確保するかという点は、この2年で強く意識するようになりました。
ありがとうございます。
ここ数年で急拡大されている中で、今後の事業戦略について教えてください。
神崎:基本的には、既存の式場があるエリアに関してはドミナント戦略で出店を続けていく方針です。
一方で、ドミナントが効きづらいエリアについてはM&Aでグループ会社を増やし、そこから拠点を広げていく。この両軸で、今後も展開していく考えです。
事業拡大に伴い、組織を支える人材の重要性も高まっているかと思いますが、その中で幹部候補に求められる役割について教えてください。
神崎:M&Aでグループに入っていただいた会社の中には、もともとの経営者の方がそのまま残られるケースもあれば、後継者不足で弊社のメンバーが現地に入るケースもあります。
そうした中で、金宝堂の考え方やサービスの質を現場に落とし込みながら、各地域の文化ややり方も尊重していく必要があります。
そのため、単に業務ができるだけでなく、「人や組織を見る力」が求められるポジションだと思います。
昇進や評価の基準について教えてください。
神崎:各セクションごとに数値目標や評価指標はありますが、基本的には全社で共通した考え方で評価しています。お客様からの評価や売上などの数字面に加えて、日々の勤務態度や後輩育成への姿勢といった部分も見ています。
今後の採用についてはどのようにお考えですか。
神崎:関東圏では「小さな森の家」の認知も高まってきているので、ブランドとしての採用は進めやすくなってきています。
ただ、M&Aでグループに入った地方エリアでは、まだ当社のブランドが浸透していないケースも多いです。そのため、各地域のブランドや文化を活かしながら採用を進めていく必要がありますし、その部分では紹介会社様のお力もお借りしながら進めていきたいと考えています。
新卒のキャリアと組織のこれから
新卒採用の観点では、将来的に幹部として活躍できる人材かどうかも見ながら採用されているのでしょうか。西村:そこは意識していますね。新卒で入社された方が経験を積んで、将来的に幹部として活躍していただくのが理想だと考えています。そのため、採用の段階から将来会社を引っ張っていける人材かどうかという視点は大切にしています。
実際に若手のキャリアアップ事例があれば教えてください。
西村:新卒入社5年目でエリアマネージャーに昇格した社員もいます。20代でそのポジションに就いているので、年齢に関係なくチャンスがある環境だと思います。
拠点が増えている分、新しいポジションもどんどん生まれていますので、これからさらにそういった機会は増えていくと思います。
多様なバックグラウンドの方が増える中で、組織運営の難しさはありますか。
神崎:現時点では、M&Aの段階である程度合意形成ができた状態でグループに入っていただいているので、大きな混乱はありません。
むしろ、各地域の文化やこれまでのやり方を大切にしながら進めていくことを重視しています。葬儀は地域性が強い仕事なので、そこを無理に変えることはしていません。
そのうえで、金宝堂として強みがある部分は共有し、より良い形にブラッシュアップしていくというスタンスです。
幹部候補に求める人物像とは。選ばれる人材の共通点。
幹部候補採用を強化している背景について教えてください。山崎:一番大きいのは、事業の拡大ですね。当社の葬儀会館「小さな森の家」も関東一円に広がっていますし、M&Aによってグループ企業も増えています。
そうした中で、金宝堂の考え方や葬儀の形を各拠点にしっかり伝えていける人材が必要になっています。既存メンバーだけではカバーしきれない部分もあるので、そういった役割を担える方を新たに採用していく必要性から、幹部候補採用に力を入れています。
山崎:もちろん経験豊富な方やマネジメント経験がある方は大歓迎ですが、それ以上に大事なのは“変化への対応力”だと思っています。
当社は成長過程にあるので、日々環境が変わっていきます。その中でも柔軟に対応しながら、新しいことを前向きに吸収していける方にぜひ来ていただきたいですね。
実際に採用に至っている方は、やはり柔軟性や対応力がある方が多いと感じています。
最初はこれまでのやり方との違いに戸惑うこともあると思いますが、その中でしっかり学び直していける方が活躍されている傾向があります。
面接で重視しているポイントはありますか。
山崎:私が直接面接に入るわけではありませんが、面接を担当する現場からの所感を見る限りは、やはり人柄を重視しつつ、当社の考え方に合うかどうか?という点をよく見ているようです。
現場からは「この方は当社に合いそうなのでぜひ採用したい」といったフィードバックをもらうこともあります。
年収など条件面に惹かれて応募される方も多いと思いますが、最終的に選ばれるポイントについてはどのようにお考えですか。
山崎:きっかけとして年収などに惹かれてご応募いただくこと自体は、全く問題ないと思っています。最終的には、当社の考え方や将来のビジョンにどれだけ共感していただけるかが大事だと考えています。
新卒や中途を問わず、複数社を比較される中で、条件面だけで判断されるケースもあると思いますが、私たちとしては「今はこういう状況だけれど、これからこうしていきたい」という会社としての想いや方向性までしっかりお伝えして、その部分に共感いただける方にぜひ来ていただきたいですね。
今回のお話を通じて、貴社が大切にしている考え方や、今後の成長に向けた取り組みが見えてきました。ありがとうございました。
【編集後記】
急成長を続ける金宝堂。その背景には、採用や組織づくりに真摯に向き合う人事の存在がありました。新卒・中途を問わず、一人ひとりと丁寧に向き合いながら、「これからの組織」を見据えて採用を進めている姿が印象的です。
変化の大きい環境だからこそ、柔軟に学び続けながら成長していく。そんな人にとって、大きなチャンスが広がっていると感じました。













