エンバーマーの年収とは?平均的な給料や年収を上げる方法を紹介|葬祭ジョブ

エンバーマーの年収とは?平均的な給料や年収を上げる方法を紹介

エンバーマーの年収は公開されていないものの、厚生労働省のデータや求人情報からある程度推測できます。他の産業に比べて平均的な年収は低いものの、将来性が高いうえにスキルアップやキャリアアップも可能です。本記事ではエンバーマーの年収について詳しく解説します。

エンバーマーの年収について
エンバーマーの平均的な年収は約376万円といえます。ここではエンバーマーの平均的な年収を紹介し、多くの方が働くうえで気になる平均年齢や平均残業時間、初任給などを解説します。

エンバーマーの平均年収
厚生労働省の「令和4年賃金構造基本統計調査」では、産業別に平均的な賃金が記載されているものの、エンバーマー自体の年収は記載されていません。エンバーマーが分類される「その他の生活関連サービス業」の年収は以下のとおりです。

●月収(※1):313.2千円
●年間賞与その他特別給与額:342.6千円
●年収(※2):3,758.2千円

以上から、エンバーマー(その他の生活関連サービス業)の平均年収は約376万円といえるでしょう。国税庁(※3)によると日本人の平均年収は461万円であるため、平均より年収が低いとわかります。

ただし、国税庁の平均年収は計算式が異なることから、「実際のところ、他の産業とそこまで大きな差はない」と考えられる可能性もあります。また、エンバーマーの年収は企業によって異なる点にも注意してください。

※1:「令和4年賃金構造基本統計調査」における「きまって支給する現金給与額」
※2:「月収(きまって支給する現金給与額)×12か月分の金額」+「年間の賞与額」の計算式で算出
※3:国税庁:II 1年を通じて勤務した給与所得者

エンバーマーとして働くうえで気になる点
その他、働くうえで多くの方が気になる点を紹介します。

エンバーマー(その他の生活関連サービス業) 全国平均
平均年齢 43.4歳 43.7歳 ※1
平均勤続年数 10.9年 12.3年 ※1
平均残業時間(超過実労働時間数) 11時間 10.1時間 ※2
アルバイト・パート(※3)の平均時給 1,211円 1,367円 ※1
年齢は全国平均より若干低くなっています。ただ、平均勤続年数は全国平均より1.4年短いため、「人の入れ替わりが激しい」といえるでしょう。

もっとも、あくまでこれはエンバーマーのデータではなく「その他の生活関連サービス業」です。鵜呑みにしすぎるのではなく、参考程度に考えておきましょう。

※1:参考:令和4年賃金構造基本統計調査
※2:参考:毎月勤労統計調査 令和4年分結果速報
※3:「令和4年賃金構造基本統計調査」における「短時間労働者」

「エンバーマー」の資格についてはこちら


エンバーマーの初任給
エンバーマーの初任給は以下のとおりです。

●新卒正社員:約19万円〜21万円
●経験者:約20万円〜25万円

給料に「エンバーマー報奨金」としてインセンティブが上乗せされることもあります。「エンバーマー報奨金」は企業によって異なるものの、平均して3〜5万円程度であるとされています。

上記のデータは一般的な数値であり、統計を取ったわけではありません。したがって、参考としてとらえることをおすすめします。

エンバーマーの年収は高くなる?将来性について
エンバーマーの平均年収は全国平均より低い傾向にあります。ただ、将来性が高ければ、今後、年収も高くなっていく可能性があるでしょう。

結論を言うと、エンバーマーは将来性が強く期待されています。

年間実施件数が年々増加している
エンバーマーの年間実施件数は年々増加しています。実際に、1998年から2018年にかけて250倍以上に増えています。

エンバーミングの年間実施件数
1988年 191件
1998年 8,665件
2008年 17,932件
2018年 48,466件
※厚労科研費報告書|分担研究報告書 エンバーミングの適正実施に関する要件についての研究

一般社団法人日本遺体衛生保全協会によれば、2021年の実施件数は59,440件であり、数年以内には10万件を目指しているそうです。

以上の点から、エンバーマーの需要はどんどん高まっているとわかります。

日本の人口減少から葬祭の需要増が期待される
エンバーマーを含む葬祭業自体、将来性を強く期待されています。日本は著しく人口が減少しているからです。

総務省によると、2050年には人口が5,275万人(2021年から29.2%減)に減少すると見込まれています。

出典:総務省|第1部 特集 情報通信白書刊行から50年~ICTとデジタル経済の変遷~

人口が減少する(人が亡くなる)と、葬儀の数も増えます。したがって、葬祭業の需要が高まるといえるでしょう。「2040年の葬儀業界は現在の約120%以上成長している」と予測する専門家も存在するほどです。

エンバーマーの年収を高くするには
エンバーマーは将来性を期待されている一方で、年収が平均より低いのも事実といえるでしょう。そこで、ここではエンバーマーの年収を高くする方法を紹介します。

主な方法は以下の4つです。
・できるだけ都会で就職する
・同じ会社に長く勤める
・その他の資格を取得する
・大手の葬儀会社に転職する
できるだけ都会で就職する
年収にこだわる場合、できるだけ都会で就職することをおすすめします。都会のほうが地方よりも年収が高い傾向にあるからです。

例えば、東京都と鳥取県を比べても、次のような差があります。
都道府県 平均給与
東京都 32.6万円(※1)
鳥取県 24.2万円(※2)
差額 8.4万円
一方で、東京都含む都市部は、家賃など「生活費が高くなる」というデメリットがある点に注意してください。

※1厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」による「(東京)Rサービス業(他に分類されないもの)」の「きまって支給する現金給与額」
※2厚生労働省「令和3年賃金構造基本統計調査」による「(鳥取)Rサービス業(他に分類されないもの)」の「きまって支給する現金給与額」

同じ会社に長く勤める
エンバーマーとして企業に就職した場合、できる限り10年以上勤めましょう。長く勤務することで重宝されやすくなり、年収が高くなる可能性があります。

エンバーマー含む葬祭業は、勤続年数が長いほど「経験があるからさまざまな宗派や規模の葬儀に対応できるだろう」として評価されやすくなります。結果として年収も平均より高くなる可能性があるでしょう。

上述したとおり、エンバーマーを含む「その他のサービス職業従事者」の平均勤続年数は10.9年です。つまり、10.9年以上勤務すれば「ベテラン」といえるでしょう。

その他の資格を取得する
葬祭にまつわる他の資格を取得することで、年収アップを狙える可能性があります。エンバーミング以外にできることが増えるため、葬祭業界における自分の価値が高くなるでしょう。

葬祭業界はエンバーミング以外にもさまざまな資格が存在します。エンバーマーにおすすめなのが厚生労働省認定の葬祭ディレクター技能審査実務です。葬祭ディレクター技能審査実務の資格を取得すれば、葬祭にまつわる総合的な知識や技術が身に付きます。

他にも親和性が高い資格として以下が挙げられます。

●グリーフケア・アドバイザー
●終活ライフケアプランナー

このような資格を取得することで、より条件の良い企業に転職することもできるでしょう。

葬祭ディレクターの資格についてはこちら


大手の葬儀会社に転職する
すぐにでも年収を高めたい場合、大手の葬儀会社に転職することがおすすめです。エンバーマーは企業によっても給料が異なります。

例えば、大手葬儀会社である燦ホールディングスの平均年間給与785万円※です。エンバーマーだけの収入ではないものの、平均年収よりはるかに高い数字です。

燦ホールディングス以外にも、条件の良い葬儀会社は多々あります。年収アップを目指したい場合、まずは求人情報をチェックしてみましょう。

※燦ホールディングスの有価証券報告書より

葬祭業界の求人・転職情報はこちら



エンバーマーの年収は自分の手で上げられる
エンバーマーの年収は他の産業に比べて低い傾向にあります。しかし、将来性が高いことは間違いないでしょう。また、資格の取得や転職によって大きく年収を高められる可能性もゼロではありません。

条件の良い転職先を見つけるうえでおすすめなのが葬祭ジョブです。葬祭ジョブは葬祭業界専門の転職サイトであるため、他の求人サイトにはない案件やサポートが豊富です。

葬祭業界は地域・企業によって、給料はもちろん雇用条件・待遇・社風なども大きく異なります。条件の良い葬儀社で働きたいなら、まずは求人・転職情報をチェックしてみてください。

葬祭業界の求人・転職情報はこちら


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