異業種から葬祭業界へ飛び込むことに、不安を感じる方は少なくありません。
今回お話を伺ったKさんも、まったくの未経験から公益社に入社し、現在は葬祭ディレクターとしてご活躍されています。
前職は、なんと刑務官という異色の経歴。そんなKさんが、どのようにしてこの業界に馴染み、今の自分を築いてきたのかを伺いました。
K:仕事の流れもそうですし、やっぱり一番はお客様と直接接する仕事なので、言葉遣いにはすごく苦労しました。前職とはまったく違う感覚でしたので。
具体的にどのように違ったのでしょうか。
K:前職の刑務所での対応とは異なり、公益社ではご遺族をお相手にする仕事ですから、大切なご家族様を亡くされたご心情に配慮し、失礼がないように、丁寧で柔らかい言葉を心がける必要があります。最初はその違いにとても苦労しました。
社内でも先輩や上司に失礼がないように、普段から丁寧な言葉遣いを意識しています。
業界未経験で入社してみて、研修や受け入れ体制はいかがでしたか。
K:すごく安心しました。公益社はもともと、未経験者採用を前提にした研修体制が整っています。マニュアルもちゃんと整備されていて、社内に研修講師もおり、先輩方も本当に丁寧に教えてくれたので、「ここならやっていけそうだ」と感じました。
ゼロからでも学べる環境ということですね。
K:はい。まずは身だしなみやビジネスマナーからスタートして、それからお葬式の流れや専門用語など、基礎の基礎から教えていただきました。
正直、私は入社前に何の準備もせず、まっさらな状態で入社したのですが、それでも今こうして働けているので、本当に教育体制がしっかりしているのだと思います。
研修期間はどのくらいありましたか。
K:マンツーマンで先輩について学ぶ期間が4ヶ月ほどありました。その後、独り立ちしたあとも「メンターメンティー制度」というのがあって、歳の近い先輩がいつでも相談に乗ってくれるんです。
株式会社公益社の育成制度のひとつ、「メンターメンティー制度」
その制度はKさんにとって支えになりましたか。
K:ものすごくなりました。「誰に相談すればいいか分からずに悩む」ということがないので、精神的にも非常に助かっています。
今でも、なにか困ったことがあったらその先輩にすぐ連絡しています。
メンターの方はどのくらい年上の方ですか。
K:私の場合は6〜7歳上の先輩でした。年齢も社歴も近い方が選ばれるみたいで、話しやすくて相談しやすい関係ですね。
今後、Kさんもメンターになる可能性がありますね。
K:どうですかね…私はあまりそういうのが得意なタイプではないので(笑)、できればメンターにはならずに済ませたいなと思っています。でも、もしなることがあれば、自分がしてもらったように親身に接してあげたいですね。
K:今のところは、あまりそういったことは考えていないですね。それよりも、今は目の前の一つ一つの現場を大切にしていきたいという気持ちのほうが強いです。
現在は、現場にてどのような業務を担当されているのでしょうか。
K:主にご遺族との打ち合わせや、式の司会・進行を担当しています。
打ち合わせから施行まで一貫して担当されるケースもありますか。
K:ありますが、割合としては施行のほうが多いですね。
打ち合わせからそのまま葬儀を担当するケースもありますし、先輩方が打ち合わせされた案件を私が引き継がせていただき、施行だけを担当するケースもあります。
打ち合わせから施行まで一貫して対応ができるとやりがいも大きそうですが、チームでの分業も安心してできる環境なんですね。
K:そうですね。先輩方がしっかりと引き継ぎをしてくださるので、不安なく施行に入ることができています。
日々のお仕事の中で課題に感じていることはありますか。
K:課題はたくさんありますが、最近は特に打ち合わせの際に感じることがあります。
打ち合わせって、「はじめまして」の状態で、大切な方を亡くされた直後のご遺族とお話をするので、とても繊細な場面です。
ご遺族は精神的にも肉体的にもお疲れの中でお話をされるので、私の説明が長引いてしまって、余計にご負担をかけてしまっているな、と思うことがあります。
そこは自分の中でも課題として、もっとコンパクトに、でも丁寧にお伝えできるように工夫していかなければ…と常々感じています。
丁寧さゆえの難しさですね。
それでもご遺族のために、しっかりとご説明したいという思いは伝わってきました。
K:そうであれば嬉しいのですが…自分でも気をつけながら改善していきたいです。
あとは、打ち合わせを担当した先輩から引き継いで、いきなり「はじめまして」で、施行担当としてご遺族の前に立つこともあります。そういった場面では、やはりご遺族の想いや温度感を汲み取るのが難しいと感じます。
その分、葬儀後に「ありがとうございました」と言っていただけると、無事にやり切れた充実感とほっとする気持ちが同時にやってきます。
緊張感と責任感をもって仕事に取り組まれている様子が伝わってきます。
K:直近でご対応したご遺族とのやり取りがあります。
打ち合わせが終わった後に、喪主様が親戚の方から「(葬儀を)もっとこうした方がいいんじゃないか」と言われて、すごく悩まれていました。
その様子を見て、改めて喪主様のご自宅にお伺いし、ご相談に乗らせていただきました。その際、「来てくれて助かりました」とおっしゃっていただけて、一歩踏み出して直接お伺いして良かったと思いました。
喪主様が板挟みになるというのは、よくあることかもしれませんね。それをしっかりサポートできたのは素晴らしいと思います。
K:ありがとうございます。
その後、親戚の方のご意向も含めて、葬儀の形を調整させていただいて、無事に終えることができました。喪主様から「Kさんでよかった」と言っていただけたときは、本当に嬉しかったですし、「この仕事を選んでよかった」と心から思えました。公益社では、そうした感謝の瞬間を日々実感できています。
Kさんの寄り添うお気持ちがしっかり伝わったんですね。
前職の刑務官では、そういった感謝の言葉をいただく機会はありましたか。
K:基本的には、ほとんどなかったですね。
刑期を終えられた方が出所される時も何か言われることは少なくて…。前職では、コミュニケーション面であまりやりがいを感じられなかったので、今は本当に充実しています。
刑務官時代の経験が活きていると感じる点はありますか。
K:正直、自分ではよく分からないのですが、強いて言えば、刑務官の仕事も、悩みや困りごとを聞いたりする場面はあったので、人の話を聞く姿勢という意味では、今の仕事に少しは活きているかもしれません。
精神的な強さや冷静さなども、活かせる部分ではないかと思いますがどうでしょう。
K:あまり自分が精神的に強いとは思っていないですけど(笑)、その場の雰囲気に流されすぎずに対応できるという点では、刑務官の経験が多少影響があるかもしれません。
Kさんの転職活動は葬祭ジョブでサポートさせていただきました。葬祭ジョブを利用してみていかがでしたか。
K:転職活動をするにあたって、志望動機の作成や面接などがすごく不安でした。
でも、「葬祭ジョブ」の担当の方が丁寧にサポートしてくださって、本当に心強かったです。
最初は別の葬儀社を紹介していただいたのですが、それはうまくいかず…
その後に公益社を紹介していただきました。当時は公益社の事を全然知らなかったのですが、面接を受けて、すぐに内定をいただけたので、「じゃあここで頑張ってみよう」と決めることができました。
転職をするにあたって、年収面での不安はありましたか。
K:そこまで年収は意識していませんでしたが、入社直後からすぐに前職と同じくらいか、少し上回っていたので、全く不安はなかったです。
公益社に入社して良かったと感じる点はありますか。
K:まず、お客様から「ありがとう」と言っていただける機会が多いこと。そして、先ほどもお話した通り、教育制度が本当にしっかりしていることです。葬儀の知識がゼロだった自分でも、こうして続けられているのは、そのおかげだと思っています。
最後に、今後の目標をお聞かせください。
K:これからも、ご家族様にしっかり寄り添った対応をしていきたいです。
今までもそうでしたが、これからもその気持ちは変わらずに持ち続けたいと思っています。
【編集後記】 刑務官から葬祭ディレクターという異色のキャリアを歩んできたKさん。経験の違いに戸惑いながらも、着実に現場での信頼を積み重ねてこられました。
ご遺族に真摯に寄り添う姿勢が印象的で、「ありがとう」の言葉を糧に日々の業務に向き合うKさんの姿は、これから葬祭業界を目指す方にとって大きな励みになると感じました。
今回お話を伺ったKさんも、まったくの未経験から公益社に入社し、現在は葬祭ディレクターとしてご活躍されています。
前職は、なんと刑務官という異色の経歴。そんなKさんが、どのようにしてこの業界に馴染み、今の自分を築いてきたのかを伺いました。

株式会社公益社
東京セレモニーサービス部 葬祭ディレクター:Kさん
高校卒業後、関東地方の刑務所にて刑務官として6年勤務。 葬祭業への転職を決意し、葬祭ジョブを通じて株式会社公益社へ入社。 入社にあたっては、初めて地元を離れての一人暮らしと、初めての転職に挑みました。
東京セレモニーサービス部 葬祭ディレクター:Kさん
高校卒業後、関東地方の刑務所にて刑務官として6年勤務。 葬祭業への転職を決意し、葬祭ジョブを通じて株式会社公益社へ入社。 入社にあたっては、初めて地元を離れての一人暮らしと、初めての転職に挑みました。
未経験からでも始められる。安心の教育体制と相談しやすい環境。
本日はよろしくお願いします。Kさんは刑務官から葬祭ディレクターにキャリアチェンジされましたが、最初のころに苦労したことはありましたか。K:仕事の流れもそうですし、やっぱり一番はお客様と直接接する仕事なので、言葉遣いにはすごく苦労しました。前職とはまったく違う感覚でしたので。
具体的にどのように違ったのでしょうか。
K:前職の刑務所での対応とは異なり、公益社ではご遺族をお相手にする仕事ですから、大切なご家族様を亡くされたご心情に配慮し、失礼がないように、丁寧で柔らかい言葉を心がける必要があります。最初はその違いにとても苦労しました。
社内でも先輩や上司に失礼がないように、普段から丁寧な言葉遣いを意識しています。
業界未経験で入社してみて、研修や受け入れ体制はいかがでしたか。
K:すごく安心しました。公益社はもともと、未経験者採用を前提にした研修体制が整っています。マニュアルもちゃんと整備されていて、社内に研修講師もおり、先輩方も本当に丁寧に教えてくれたので、「ここならやっていけそうだ」と感じました。
ゼロからでも学べる環境ということですね。
K:はい。まずは身だしなみやビジネスマナーからスタートして、それからお葬式の流れや専門用語など、基礎の基礎から教えていただきました。
正直、私は入社前に何の準備もせず、まっさらな状態で入社したのですが、それでも今こうして働けているので、本当に教育体制がしっかりしているのだと思います。
研修期間はどのくらいありましたか。
K:マンツーマンで先輩について学ぶ期間が4ヶ月ほどありました。その後、独り立ちしたあとも「メンターメンティー制度」というのがあって、歳の近い先輩がいつでも相談に乗ってくれるんです。
株式会社公益社の育成制度のひとつ、「メンターメンティー制度」
K:ものすごくなりました。「誰に相談すればいいか分からずに悩む」ということがないので、精神的にも非常に助かっています。
今でも、なにか困ったことがあったらその先輩にすぐ連絡しています。
メンターの方はどのくらい年上の方ですか。
K:私の場合は6〜7歳上の先輩でした。年齢も社歴も近い方が選ばれるみたいで、話しやすくて相談しやすい関係ですね。
今後、Kさんもメンターになる可能性がありますね。
K:どうですかね…私はあまりそういうのが得意なタイプではないので(笑)、できればメンターにはならずに済ませたいなと思っています。でも、もしなることがあれば、自分がしてもらったように親身に接してあげたいですね。
「はじめまして」で始まる大切な時間。ご遺族との向き合い方に悩みながらも。
公益社は規模も大きく、ポジションも多い印象ですが、キャリア的に上を目指したいという気持ちはありますか。K:今のところは、あまりそういったことは考えていないですね。それよりも、今は目の前の一つ一つの現場を大切にしていきたいという気持ちのほうが強いです。
現在は、現場にてどのような業務を担当されているのでしょうか。
K:主にご遺族との打ち合わせや、式の司会・進行を担当しています。
打ち合わせから施行まで一貫して担当されるケースもありますか。
K:ありますが、割合としては施行のほうが多いですね。
打ち合わせからそのまま葬儀を担当するケースもありますし、先輩方が打ち合わせされた案件を私が引き継がせていただき、施行だけを担当するケースもあります。
打ち合わせから施行まで一貫して対応ができるとやりがいも大きそうですが、チームでの分業も安心してできる環境なんですね。
K:そうですね。先輩方がしっかりと引き継ぎをしてくださるので、不安なく施行に入ることができています。
日々のお仕事の中で課題に感じていることはありますか。
K:課題はたくさんありますが、最近は特に打ち合わせの際に感じることがあります。
打ち合わせって、「はじめまして」の状態で、大切な方を亡くされた直後のご遺族とお話をするので、とても繊細な場面です。
そこは自分の中でも課題として、もっとコンパクトに、でも丁寧にお伝えできるように工夫していかなければ…と常々感じています。
丁寧さゆえの難しさですね。
それでもご遺族のために、しっかりとご説明したいという思いは伝わってきました。
K:そうであれば嬉しいのですが…自分でも気をつけながら改善していきたいです。
あとは、打ち合わせを担当した先輩から引き継いで、いきなり「はじめまして」で、施行担当としてご遺族の前に立つこともあります。そういった場面では、やはりご遺族の想いや温度感を汲み取るのが難しいと感じます。
その分、葬儀後に「ありがとうございました」と言っていただけると、無事にやり切れた充実感とほっとする気持ちが同時にやってきます。
緊張感と責任感をもって仕事に取り組まれている様子が伝わってきます。
感謝の言葉が、自分の背中を押してくれる。印象に残ったご葬儀の現場から。
次に、最近印象に残っているエピソードなどはありますか。K:直近でご対応したご遺族とのやり取りがあります。
打ち合わせが終わった後に、喪主様が親戚の方から「(葬儀を)もっとこうした方がいいんじゃないか」と言われて、すごく悩まれていました。
その様子を見て、改めて喪主様のご自宅にお伺いし、ご相談に乗らせていただきました。その際、「来てくれて助かりました」とおっしゃっていただけて、一歩踏み出して直接お伺いして良かったと思いました。
喪主様が板挟みになるというのは、よくあることかもしれませんね。それをしっかりサポートできたのは素晴らしいと思います。
K:ありがとうございます。
その後、親戚の方のご意向も含めて、葬儀の形を調整させていただいて、無事に終えることができました。喪主様から「Kさんでよかった」と言っていただけたときは、本当に嬉しかったですし、「この仕事を選んでよかった」と心から思えました。公益社では、そうした感謝の瞬間を日々実感できています。
Kさんの寄り添うお気持ちがしっかり伝わったんですね。
前職の刑務官では、そういった感謝の言葉をいただく機会はありましたか。
K:基本的には、ほとんどなかったですね。
刑期を終えられた方が出所される時も何か言われることは少なくて…。前職では、コミュニケーション面であまりやりがいを感じられなかったので、今は本当に充実しています。
刑務官時代の経験が活きていると感じる点はありますか。
K:正直、自分ではよく分からないのですが、強いて言えば、刑務官の仕事も、悩みや困りごとを聞いたりする場面はあったので、人の話を聞く姿勢という意味では、今の仕事に少しは活きているかもしれません。
精神的な強さや冷静さなども、活かせる部分ではないかと思いますがどうでしょう。
K:あまり自分が精神的に強いとは思っていないですけど(笑)、その場の雰囲気に流されすぎずに対応できるという点では、刑務官の経験が多少影響があるかもしれません。
Kさんの転職活動は葬祭ジョブでサポートさせていただきました。葬祭ジョブを利用してみていかがでしたか。
K:転職活動をするにあたって、志望動機の作成や面接などがすごく不安でした。
でも、「葬祭ジョブ」の担当の方が丁寧にサポートしてくださって、本当に心強かったです。
最初は別の葬儀社を紹介していただいたのですが、それはうまくいかず…
その後に公益社を紹介していただきました。当時は公益社の事を全然知らなかったのですが、面接を受けて、すぐに内定をいただけたので、「じゃあここで頑張ってみよう」と決めることができました。
転職をするにあたって、年収面での不安はありましたか。
K:そこまで年収は意識していませんでしたが、入社直後からすぐに前職と同じくらいか、少し上回っていたので、全く不安はなかったです。
公益社に入社して良かったと感じる点はありますか。
K:まず、お客様から「ありがとう」と言っていただける機会が多いこと。そして、先ほどもお話した通り、教育制度が本当にしっかりしていることです。葬儀の知識がゼロだった自分でも、こうして続けられているのは、そのおかげだと思っています。
最後に、今後の目標をお聞かせください。
K:これからも、ご家族様にしっかり寄り添った対応をしていきたいです。
今までもそうでしたが、これからもその気持ちは変わらずに持ち続けたいと思っています。
【編集後記】 刑務官から葬祭ディレクターという異色のキャリアを歩んできたKさん。経験の違いに戸惑いながらも、着実に現場での信頼を積み重ねてこられました。
ご遺族に真摯に寄り添う姿勢が印象的で、「ありがとう」の言葉を糧に日々の業務に向き合うKさんの姿は、これから葬祭業界を目指す方にとって大きな励みになると感じました。
燦ホールディングス株式会社/株式会社公益社様の企業情報
■残業 30時間
■平均年齢 49.2歳
■産休、育休実績の有無 産休・育休実績、復帰実績ともに有り
















