特殊清掃の仕事に必要な資格は?就職希望者や事業主におすすめの資格を紹介|葬祭ジョブ

特殊清掃の仕事に必要な資格は?就職希望者や事業主におすすめの資格を紹介

特殊清掃の平均給料は、けっして低いものではありません。むしろ、将来性が期待できるため、これから上がっていく可能性もあるでしょう。

本記事では特殊清掃の平均給料を公的なデータで紹介します。またアルバイトの時給やボーナス・待遇、将来性、業務に向く人の特徴などを解説します。

特殊清掃の仕事内容
特殊清掃とは、孤独死や事故死などが起きた家や大量のゴミがある家の清掃を行う仕事のことです。具体的には、次のような業務を行います。

  1. ●死臭や悪臭の除去
  2. ●体液や血液の除去
  3. ●害虫の駆除
  4. ●不用品の処分
  5. ●遺品整理
  6. ●汚れた場所の清掃
  7. ●汚染物の適切な廃棄物処理


特殊清掃の業務はしばしば感染症のリスクが伴い、困難な状況での作業を求められることがあります。そのため、プロの特殊清掃業者は適切な知識や装備、訓練を受けており、定められた規格に従って作業を行います。

特殊清掃の仕事に就くのに、特別な資格は必要ありません。ただ、「事件現場特殊清掃士」などの資格を取得することで専門知識とスキルを証明でき、信頼性が高まります。

資格があればサービスの質を向上させたり業務の幅を広げたりすることができ、昇進や転職で有利になる可能性があるでしょう。

特殊清掃の平均給料
ここからは特殊清掃の平均給料を「正社員」「アルバイト」に分けて紹介します。

特殊清掃の正社員の平均給料
厚生労働省のデータでは、「特殊清掃」の給与は明らかにされていません。そこで、本記事では業務内容が似ている「清掃員(ビル・建物を除く),廃棄物処理従事者」の区分における平均給料を紹介します。

厚生労働省によると、「清掃員(ビル・建物を除く),廃棄物処理従事者」の平均給料は次の通りです。

  1. ●きまって支給する現金給与額:276.3千円
  2. ●年間賞与:504.7千円
276.3千円×12ヶ月+504.7千円とすると、平均年収は382万円です。ただし、あくまで「清掃員(ビル・建物を除く),廃棄物処理従事者」の給与である点に注意してください。

「特殊清掃」の給与は一般的な求人情報を参考にすると、月給20万円~30万円が多いです。企業によっては、月給40万円のケースもあります。

※参考:厚生労働省|令和4年賃金構造基本統計調査

特殊清掃のアルバイトの平均給料
正社員の給与と同じく、厚生労働省では「特殊清掃」の時給が明らかにされていません。本記事では業務内容が似ている「清掃員(ビル・建物を除く),廃棄物処理従事者」の区分における平均時給を紹介します。

厚生労働省(※1)によると、「清掃員(ビル・建物を除く),廃棄物処理従事者」の平均時給は1,159円です。厚生労働省の『令和5年度地域別最低賃金改定状況』(※2)によると東京都の最低賃金は1,113円であるため、平均より高い時給をもらえる可能性があるでしょう。

※1 参考:厚生労働省|令和4年賃金構造基本統計調査
※2 参考:厚生労働省|地域別最低賃金の全国一覧

特殊清掃のボーナス・待遇
「清掃員(ビル・建物を除く),廃棄物処理従事者」のボーナスは、厚生労働省によると504.7千円です。

待遇は企業によって異なります。ただ、次のようなケースが多いです。

ボーナス

年1〜2回
※支給されない企業もある

手当

交通費・住宅手当など

福利厚生

厚生年金・社会保険・労災保険など

その他

マイカー通勤・制服貸与・昇給制度など

労働時間は9時〜18時など、一般的なサラリーマンの勤務時間が多い傾向にあるでしょう。現場の状態により時間外労働もあります。

なお、厚生労働省における「清掃員(ビル・建物を除く),廃棄物処理従事者」の区分では、平均年齢が48.2歳、平均勤続年数は10.4年、平均超過実労働時間数は8時間であるとわかっています。いわゆる残業時間が短いため、働きやすい環境といえるでしょう。

※参考:厚生労働省|令和4年賃金構造基本統計調査

特殊清掃の将来性
特殊清掃の将来性は高いといえるでしょう。日本は世界一の超高齢化社会であるためです。厚生労働省のデータを見てみても、死亡数は年々増加していることがわかります。
※出典:厚生労働省|令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況

特殊清掃は人の死を扱うことの多い仕事です。そのため、死亡者数が増えれば、それだけニーズが期待できるでしょう。

今後も死亡者数は増加すると予測されています。厚生労働省の『日本の人口の推移』(※1)によると、2025年には75歳以上の方が全人口の約18%になる予想となっています。

さらに、総務省『65歳以上の一人暮らしの高齢者数の推移』(※2)では、一人暮らしをしている高齢者は2025年で7,515世帯、2040年には8,963世帯になるとされています。

※1 参考:厚生労働省|日本の人口の推移
※2 参考:総務省|65歳以上の一人暮らしの高齢者数の推移

特殊清掃の業務に向く人の特徴5つ
特殊清掃はその名の通り、特殊な業界とされていることが多いです。そのため、特殊清掃を目指す場合、あらかじめ「自分に合っているかどうか」を考えることをおすすめします。

特殊清掃の業務に向く人の特徴は次の5つです。

  1. ●死の現場に冷静に対応できる方
  2. ●衛生観念の高い方
  3. ●体力に自信のある方
  4. ●恐怖心に打ち勝てる方
  5. ●社会貢献に興味がある方
死の現場に冷静に対応できる方
特殊清掃の仕事は死の現場に直結することも多いため、冷静に対応できる力が求められます。取り乱したり気持ち悪くなったりする方には向いていません。

また、遺族と会話する場面もあります。遺族の気持ちを理解し、寄り添ってあげられるような共感力やコミュニケーション能力も必要です。

特殊清掃の現場は、遺体の残留物があったり腐敗臭が漂っていたりすることも少なくありません。どのような状況にも恐れることなく、真面目に取り組める人に向いています。

衛生観念の高い方
特殊清掃には、衛生観念の高さが求められます。現場の原状復帰が主な仕事だからです。どれだけ汚れていても「綺麗にしなければ」と思えるような気持ちが必要です。

残留物や腐敗物が残っている現場だと、ケガや感染症のリスクが懸念されます。「散らかっていても気にならない」といった心持ちだと、すぐに体を壊してしまう可能性があるでしょう。

特殊清掃の業務には、ゴキブリやウジ虫の駆除などが含まれることもあります。このような場面においても動じることなく作業できる人が向いている仕事です。

体力に自信がある方
体力に自信がある方も特殊清掃の業務に適しています。特殊清掃の現場は体力が必要になるためです。実際に、特殊清掃の現場では、不要となった家具や家電、遺品など重い荷物を取り扱うことも少なくありません。

また、真夏や真冬など厳しい環境下で仕事をすることもあります。しっかりと体力をつけておかなければ、熱中症や体調不良になってしまう危険性もあるでしょう。

恐怖心に打ち勝てる方
恐怖心に打ち勝てる方も特殊清掃の業務に向いています。特殊清掃は人の死に携わることが多いため、先輩社員から怖い話や恐ろしい体験を聞かされることもあります。

このような話を聞かされても平気な顔をしていられる方は、特殊清掃の仕事で活躍できるでしょう。

社会貢献に興味がある方
誰かのために役に立ちたい気持ちがある方にも、特殊清掃の仕事がおすすめです。特殊清掃は敬遠されがちな仕事ですが、やり遂げると遺族だけでなく周りの地域や社会全体から感謝されるようになります。

特殊清掃の仕事内容
特殊清掃の平均給料は、一般的な平均給料とほとんど変わらないかやや低い傾向にあります。ただし、残業時間が短いため、人によっては「働きやすい」といえるでしょう。また、将来性も期待できます。

給料や待遇は企業によって異なります。具体的にどのような給料・待遇が多いのかは、「葬祭ジョブ」で確認してみましょう。「葬祭ジョブ」は葬祭業界専門の転職サポートサイトで、キャリアアドバイザーが相談に乗ってくれます。無料で利用できるので、気になる方は気軽に登録してみてください。

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