今回は、株式会社八光殿に入社して3年目(※2025年度時点)の大西さんにお話しを伺いました。自身の経験からグリーフケアの重要性を感じ、八光殿の「感動葬儀」という理念に共感し、葬祭ディレクターとして活躍しています。
大学在学中はプログラミングやWebデザインを学んでいた大西さんが、なぜ葬祭業界の道を選んだのか?葬祭業界の魅力、働く中でのやりがい、そしてご遺族一人ひとりに寄り添うために心がけていることとは?大西さんの想いに迫りました。
最初に葬祭業界を志した理由を教えてください。
大西:まず「どういう仕事がしたいのか?」と考えたときに、グリーフケアに携われる仕事がしたい、という気持ちが一番にありました。
私は、2020年に母を病気で亡くしたのですが、当時はコロナ禍で誰にも会えず、辛い気持ちを吐き出す場所がありませんでした。家族を頼りたくても、「自分より辛い状況かもしれない。私が支える側にならなければいけないのではないか?」と考えてしまい、一人で抱え込んでしまう時期がありました。
もしその時に、話を聞いてくれる人が傍にいたら、もう少し早く母の死に向き合い、前を向けたかもしれないと感じたことが、グリーフケアに興味をもったきっかけでした。
もともとは、大学で学んでいたプログラミングやWebデザインの道を考えていましたが、就職活動を通じて自分と向き合う中で「どんな人間になりたいのか」「どのような仕事をすれば、最終的に自分自身が救われるのか」と深く考えるようになりました。
その結果、自分と同じように大切な人を亡くし、悲しみの中にいる人に寄り添い、少しでも心の支えになれる仕事がしたい、という気持ちが明確になってきました。そして、人に寄り添える職種・業界の中でも葬儀の仕事ならば人との関わりが深く、私の性格にも合っているのではないかと思うようになり、この業界を目指すことを決めました。
大西:IT業界の会社説明会にもいくつか参加しましたが、葬祭業界は特に「人間性を大切にする業界」だと強く感じました。
確かにIT業界はスキル面が重視される印象がありますよね。
大西:そうですね。就職活動を始めるまでは、何がやりたいのか定まらずに思い詰めていましたが、葬祭業界での面接や企業説明会に参加すると、自己肯定感が高まるような感覚があったんです。その中でも八光殿での面接では「自分自身を受け入れてもらえている」と感じることが多く、「面接が楽しい!」と思えるほど選考会を楽しむことができました。葬祭業界の人たちは優しくて、価値観が合う人が多いと感じたこともあり、安心して就職活動ができました。
八光殿の面接で印象に残っていることはありますか。
大西:特に印象的だったのは、当時専務だった社長の西川とのお話です。形式ばった質問ではなく、まるで雑談のような面接でした。「どこでバイトしてたの?」「あぁ、そこよく使ってたよ」といった気さくな会話が続き、自然とリラックスして自分を表現できました。
また、人財育成課の方々も同様で、私を「数ある中の一人の求職者」としてではなく、「大西由萌」という個人として見てくれました。
「最終的に八光殿に来てくれたら嬉しいけれど、これは大西さんの人生だから、色々な会社を見たうえで決めてほしい」と何度も言われました。本当に私の人生を大切に考えたうえで、八光殿が自分に合う会社だと感じたらぜひ来てね、というスタンスだったのがありがたかったです。
では、八光殿を選んだ決め手は、価値観が一致したという点が大きかったのでしょうか。
大西:はい。それも大きいですが、他にも職場の雰囲気や、すでに働いている若手社員と上司の方々との関係性を見て、風通しが良くフラットな関係で話している姿に安心感を覚えました。自分もこの会社の一員として自然に溶け込めるのではないかと感じ入社を決めました。
大西: やはり、当社が大切にしている「感動葬儀」という理念が一番の魅力だと思っています。誰が担当しても同じような式ではなく、「私だからこそできる演出」「私だからこそ寄り添えるご家族様との関わり」といった部分が重要視される環境で、自分ならではの価値を発揮できる会社だと感じています。
私は昔から、どんな仕事をするにしても「自分にしか出来ない仕事がしたい」と思っていました。その価値観と当社の「感動葬儀」はとてもマッチしていると感じます。
まさに、八光殿にマッチする人材であり、大西さんにマッチする会社だったわけですね。
次に現在の担当業務について教えてください。
大西:お葬式の担当者として式の打ち合わせや司会進行、他には事前相談に来られた方の対応などもしています。
担当業務の中で、自信を持ってアピールできる業務はありますか。
大西:やはり「感動葬儀」を意識した対応です。
感動葬儀とは、単に特別な演出を提供することではなく、お客様のお出迎えからお見送りまで、一貫して誠意を持って対応することが根幹にあると私は考えています。そういった対応が自分の中では一番の強みだと思っています。
“「感動葬儀」とは演出ではなく、一貫した誠意”--想いを込めて司会を務める大西さん。
アイデアで勝負する以前に、人間性や誠実さを大切にしているということですね。
大西:そうです。一言の言葉でも、お客様によって求める距離感が違います。例えば、「あまり構ってほしくない」と思うご遺族様もいらっしゃるので、そういった方々には適度な距離を保ちながら対応することを意識しています。
逆に、しっかりした関わりを求めるご遺族様にはどのように接していますか。
大西:そういったご遺族様には、できるだけ故人様のことをお窺いするようにしています。「○○様はどのようなお人柄でしたか?」「何がお好きでしたか?」とお話を深掘りしていくことで、故人様の人生を振り返る時間が作れます。
また、お亡くなりになってから少し時間が経っている場合には、「故人様とゆっくり向き合えましたか?」といった言葉をかけることで、ご遺族様が気持ちを整理するきっかけになればと思っています。家族には言いづらいことでも、第三者だからこそ話せることもあります。そのため、「安心して話せる場」を作ることも意識しています。
ご遺族様一人ひとりに寄り添った対応をされているのですね。まさに「感動葬儀」を体現されているのだと感じました。
これまでの葬儀の中で、特に印象に残っているものはありますか。
大西:いくつかありますが、特に印象に残っているのは、ご家族の間で意見が対立していたケースです。どちらが正しい、間違っているという話ではなく、私は喪主様と主に接する立場として、喪主様の気持ちをまずはしっかり受け止めることを意識しました。
喪主様にはたくさんの心の内をお話しいただきましたが、後日いただいたアンケートには「家族のいざこざを聞かせてしまい申し訳なかった」と書かれていました。その上で、「私の意見を尊重し、一番に考えてくれたことが本当に嬉しかった」と感謝のお言葉をいただけたことが、とても心に残っています。
あとは別のお葬式ですが、スタッフの気配り力を感じたことも印象に残っています。そのお葬式では、ご遺族様が故人様のために、生前お好きだったおにぎりとステーキをお供えしたいとおうかがいしていました。しかしご遺族様方が参列者様の対応などで準備ができる状況にないことを察した当社スタッフが率先しておにぎりとステーキを速やかに準備してくれ、お客様から「心が温まりました」とお声掛けいただけたことがあります。「お客様が準備するだろう」という精神でなく、状況を察してすぐに動けるスタッフのアンテナと連携は、勉強になるとともに非常に印象に残っています。
3年目を迎えられましたが、葬儀に携わる中でプレッシャーを感じることはありますか。また、その際どのように気持ちを切り替えていますか。
大西:1年目の頃は、仕事が終わった後もお葬式のことばかり考えてしまい、なかなか気持ちを切り替えることができませんでした。そういった時には、外食に行くなどして気持ちを切り替える時間を作っていましたが、最近では自然に切り替えられるようになっています。
たまに、感情が揺さぶられるようなお式もありますが、「私はご遺族様とは違う立場にいる」と冷静に考えるようにしています。そして、「目の前にいるご遺族様方にとってベストな対応をしよう」という意識で対応しています。
また、自分が「どうしよう」と焦ってしまいそうなときは、「先輩ならどう対応するだろう?」と考え、少し別の人格になったつもりで落ち着いて行動するよう心がけています。
なるほど。葬祭業界で働くことを考えている未経験の方や新卒の方の中には、「お葬式の場で悲しみに引き込まれてしまったらどうしよう」と不安に思う方も多いので、大西さんのお話はとても参考になると思います。
大学在学中はプログラミングやWebデザインを学んでいた大西さんが、なぜ葬祭業界の道を選んだのか?葬祭業界の魅力、働く中でのやりがい、そしてご遺族一人ひとりに寄り添うために心がけていることとは?大西さんの想いに迫りました。

株式会社八光殿
業務部 第一業務課 葬儀式典係:大西 由萌(おおにし・ゆめ)さん
現在入社3年目。八光殿の「感動葬儀」と「自分にしかできない仕事がしたい」という価値観の一致が入社の決め手。研修で学んだ「内省」を活かし、葬祭ディレクターとして日々成長中。
業務部 第一業務課 葬儀式典係:大西 由萌(おおにし・ゆめ)さん
現在入社3年目。八光殿の「感動葬儀」と「自分にしかできない仕事がしたい」という価値観の一致が入社の決め手。研修で学んだ「内省」を活かし、葬祭ディレクターとして日々成長中。
グリーフケアへの想いと葬祭業界を志した理由。
本日はよろしくお願いします。最初に葬祭業界を志した理由を教えてください。
大西:まず「どういう仕事がしたいのか?」と考えたときに、グリーフケアに携われる仕事がしたい、という気持ちが一番にありました。
私は、2020年に母を病気で亡くしたのですが、当時はコロナ禍で誰にも会えず、辛い気持ちを吐き出す場所がありませんでした。家族を頼りたくても、「自分より辛い状況かもしれない。私が支える側にならなければいけないのではないか?」と考えてしまい、一人で抱え込んでしまう時期がありました。
もしその時に、話を聞いてくれる人が傍にいたら、もう少し早く母の死に向き合い、前を向けたかもしれないと感じたことが、グリーフケアに興味をもったきっかけでした。
もともとは、大学で学んでいたプログラミングやWebデザインの道を考えていましたが、就職活動を通じて自分と向き合う中で「どんな人間になりたいのか」「どのような仕事をすれば、最終的に自分自身が救われるのか」と深く考えるようになりました。
その結果、自分と同じように大切な人を亡くし、悲しみの中にいる人に寄り添い、少しでも心の支えになれる仕事がしたい、という気持ちが明確になってきました。そして、人に寄り添える職種・業界の中でも葬儀の仕事ならば人との関わりが深く、私の性格にも合っているのではないかと思うようになり、この業界を目指すことを決めました。
就職活動を通じて感じた葬祭業界の魅力と八光殿との出会い。
就職活動を通じて、葬祭業界にどのような印象を持ちましたか。大西:IT業界の会社説明会にもいくつか参加しましたが、葬祭業界は特に「人間性を大切にする業界」だと強く感じました。
確かにIT業界はスキル面が重視される印象がありますよね。
大西:そうですね。就職活動を始めるまでは、何がやりたいのか定まらずに思い詰めていましたが、葬祭業界での面接や企業説明会に参加すると、自己肯定感が高まるような感覚があったんです。その中でも八光殿での面接では「自分自身を受け入れてもらえている」と感じることが多く、「面接が楽しい!」と思えるほど選考会を楽しむことができました。葬祭業界の人たちは優しくて、価値観が合う人が多いと感じたこともあり、安心して就職活動ができました。
八光殿の面接で印象に残っていることはありますか。
大西:特に印象的だったのは、当時専務だった社長の西川とのお話です。形式ばった質問ではなく、まるで雑談のような面接でした。「どこでバイトしてたの?」「あぁ、そこよく使ってたよ」といった気さくな会話が続き、自然とリラックスして自分を表現できました。
また、人財育成課の方々も同様で、私を「数ある中の一人の求職者」としてではなく、「大西由萌」という個人として見てくれました。
「最終的に八光殿に来てくれたら嬉しいけれど、これは大西さんの人生だから、色々な会社を見たうえで決めてほしい」と何度も言われました。本当に私の人生を大切に考えたうえで、八光殿が自分に合う会社だと感じたらぜひ来てね、というスタンスだったのがありがたかったです。
では、八光殿を選んだ決め手は、価値観が一致したという点が大きかったのでしょうか。
大西:はい。それも大きいですが、他にも職場の雰囲気や、すでに働いている若手社員と上司の方々との関係性を見て、風通しが良くフラットな関係で話している姿に安心感を覚えました。自分もこの会社の一員として自然に溶け込めるのではないかと感じ入社を決めました。
原点は「自分にしか出来ない仕事がしたい」。葬祭ディレクターとしての役割と「感動葬儀」の実践。
現在は葬祭ディレクターとして勤務されていますが、八光殿の葬儀において、特に魅力に感じた点はありますか。大西: やはり、当社が大切にしている「感動葬儀」という理念が一番の魅力だと思っています。誰が担当しても同じような式ではなく、「私だからこそできる演出」「私だからこそ寄り添えるご家族様との関わり」といった部分が重要視される環境で、自分ならではの価値を発揮できる会社だと感じています。
私は昔から、どんな仕事をするにしても「自分にしか出来ない仕事がしたい」と思っていました。その価値観と当社の「感動葬儀」はとてもマッチしていると感じます。
まさに、八光殿にマッチする人材であり、大西さんにマッチする会社だったわけですね。
次に現在の担当業務について教えてください。
大西:お葬式の担当者として式の打ち合わせや司会進行、他には事前相談に来られた方の対応などもしています。
担当業務の中で、自信を持ってアピールできる業務はありますか。
大西:やはり「感動葬儀」を意識した対応です。
感動葬儀とは、単に特別な演出を提供することではなく、お客様のお出迎えからお見送りまで、一貫して誠意を持って対応することが根幹にあると私は考えています。そういった対応が自分の中では一番の強みだと思っています。

大西:そうです。一言の言葉でも、お客様によって求める距離感が違います。例えば、「あまり構ってほしくない」と思うご遺族様もいらっしゃるので、そういった方々には適度な距離を保ちながら対応することを意識しています。
逆に、しっかりした関わりを求めるご遺族様にはどのように接していますか。
大西:そういったご遺族様には、できるだけ故人様のことをお窺いするようにしています。「○○様はどのようなお人柄でしたか?」「何がお好きでしたか?」とお話を深掘りしていくことで、故人様の人生を振り返る時間が作れます。
また、お亡くなりになってから少し時間が経っている場合には、「故人様とゆっくり向き合えましたか?」といった言葉をかけることで、ご遺族様が気持ちを整理するきっかけになればと思っています。家族には言いづらいことでも、第三者だからこそ話せることもあります。そのため、「安心して話せる場」を作ることも意識しています。
ご遺族様一人ひとりに寄り添った対応をされているのですね。まさに「感動葬儀」を体現されているのだと感じました。
これまでの葬儀の中で、特に印象に残っているものはありますか。
大西:いくつかありますが、特に印象に残っているのは、ご家族の間で意見が対立していたケースです。どちらが正しい、間違っているという話ではなく、私は喪主様と主に接する立場として、喪主様の気持ちをまずはしっかり受け止めることを意識しました。
喪主様にはたくさんの心の内をお話しいただきましたが、後日いただいたアンケートには「家族のいざこざを聞かせてしまい申し訳なかった」と書かれていました。その上で、「私の意見を尊重し、一番に考えてくれたことが本当に嬉しかった」と感謝のお言葉をいただけたことが、とても心に残っています。
あとは別のお葬式ですが、スタッフの気配り力を感じたことも印象に残っています。そのお葬式では、ご遺族様が故人様のために、生前お好きだったおにぎりとステーキをお供えしたいとおうかがいしていました。しかしご遺族様方が参列者様の対応などで準備ができる状況にないことを察した当社スタッフが率先しておにぎりとステーキを速やかに準備してくれ、お客様から「心が温まりました」とお声掛けいただけたことがあります。「お客様が準備するだろう」という精神でなく、状況を察してすぐに動けるスタッフのアンテナと連携は、勉強になるとともに非常に印象に残っています。
3年目を迎えられましたが、葬儀に携わる中でプレッシャーを感じることはありますか。また、その際どのように気持ちを切り替えていますか。
大西:1年目の頃は、仕事が終わった後もお葬式のことばかり考えてしまい、なかなか気持ちを切り替えることができませんでした。そういった時には、外食に行くなどして気持ちを切り替える時間を作っていましたが、最近では自然に切り替えられるようになっています。
たまに、感情が揺さぶられるようなお式もありますが、「私はご遺族様とは違う立場にいる」と冷静に考えるようにしています。そして、「目の前にいるご遺族様方にとってベストな対応をしよう」という意識で対応しています。
また、自分が「どうしよう」と焦ってしまいそうなときは、「先輩ならどう対応するだろう?」と考え、少し別の人格になったつもりで落ち着いて行動するよう心がけています。
なるほど。葬祭業界で働くことを考えている未経験の方や新卒の方の中には、「お葬式の場で悲しみに引き込まれてしまったらどうしよう」と不安に思う方も多いので、大西さんのお話はとても参考になると思います。